最近ではハイビジョンテレビや薄型の液晶テレビ、4kテレビなどのテレビがかつてのアナログのテレビに代わって完全に普及した感じがありますね。
地上アナログ放送が終了したので、地上デジタル放送への移行にはテレビアンテナの設置などが必要でした。地上波デジタル放送のことを「地デジ」と略したりしますが、このページではその地デジアンテナの設置方法と、注意すべきトラブルなどをご紹介いたします。
地デジ放送の特徴、その他の放送形式との違いはなにか
地デジ放送の特徴とはなにか。地デジ以外の放送形式との違いを確認しながら、紹介していきます。地デジ放送以外の放送形式を紹介し、それらと地デジとの相違点とは何なのでしょうか。
地デジ以外の方式の紹介
衛星放送
BS用やCS用の90cmパラボラアンテナを設置して上空の人工衛星から受信します。
メリットとしては、地上の遮断物による座標系の影響を受けにくいです。衛星放送の電波と地デジ電波と混合して、両方の放送を同じテレビでみることも可能です。
ケーブルテレビ
ケーブル(有線)を建物につないで使用します。これによりアンテナ設置不要で視聴することが可能です。
また、地上波だけでなく、映画やスポーツなどの専門チャンネルや自治体のケーブルテレビなどではローカル放送があったりとチャンネルが豊富です。インターネットの回線とセットになっていることも多いです。
光テレビ
テレビに光回線をつないで利用します。基本的に光回線を契約しているうえで新規で光テレビのサービスを契約しないとみられません。
ハイビジョン放送にも対応していますが、利用料金が期間毎に一定額かかります。またたくさんの専門チャンネルも同時にみることができる場合が多いです。
※ケーブルテレビと光テレビは共通した特徴も多いですが、衛星放送に対応している点などに違いがあります。
地上デジタル放送の特徴とは
- アナログ放送と同様に、送信塔(地上にあります)から発信されます
- 送信塔との位置関係によって、受信場所によって電波環境が異なります
- アンテナで受信した地デジ電波を無線LANを利用することでパソコンに送ることも可能です
使用される代表的なアンテナ
鹿の角のような形の八木アンテナ、平面タイプ、各種デザインアンテナなど多彩な形状があるので、形状にこだわる人はすきなデザインのアンテナを設置することもできます。
地デジ放送のメリットとは
- テレビ放送に加えてニュースなどのデータ放送もみることができる
- インターネットとの連携でいろいろなサービスが利用できることがある
- 電波環境によってはアンテナを屋内の屋根裏などに取り付けてテレビがみることができる場合もある
取付け前に・・地デジアンテナの設置準備
ここからは地上デジタル放送を受信するためのアンテナの設置方法をご紹介させていただきます。
地デジ放送を最高のコンディションでみるためには、きちんとアンテナを取り付けるだけでなく室内の設備が重要なことも多いです。そのように注意しておいたほうがよい点をここで紹介させていただきますね。
取り付け工事を業者に依頼する場合でも、このような情報を事前に把握しておいたほうが工事のときのトラブルも減少しますので、ぜひおすすめです。
地デジ放送の電波の状態を確認しよう
地デジ電波の受信状態は、電波塔との方位角や、受信地域との距離などの要因によって、それぞれのご家庭で様々です。以下のような点など、住まいの環境にあわせた準備が大切です。
- 地面からの高さ
- 近隣に高層マンションなどはないか、また建設予定のマンションなどはないか
- 雨が多い地域は年間雨量の確認もねんのために(劣化に強いステンレス素材などの導入を検討)
設置環境の準備に必要な確認事項
アンテナケーブル
アンテナケーブルとは、アンテナからテレビ画面まで、受信した電波を送信するために使用するケーブルです。この配線は電気配線とは別で必要になります。しかし、テレビによっては無線LANや有線LANで代用できる場合もあるので、事前に確認しておくとよいです。
分配器
ご家庭のなかに2台以上テレビがある場合は、分配器が必要になります。分配器の役割は接続してアンテナから受信した電波をそれぞれのテレビに振り分けることです。
ブースター(増幅器)
テレビ信号の受信レベルが弱い場合はブースター(増幅器)の出番です。電波調査は素人がするのは難しいので、業者の電波調査を利用するなど、工事業者に頼む場合は依頼するとよいでしょう。
この他にも、テレビ周りのコンセントなどの、追加機器の希望があれば、電気工事が必要になる場合もあります。工事業者などに相談しておけば、工事日のトラブルを防ぐことができます。
テレビアンテナの正しい設置(取付け)方法とアンテナ設置のトラブル
やはりベストコンディションで地デジ放送をみるためにはテレビアンテナをきちんと設置する必要があります。
とくに地デジテレビのアンテナを自力で設置される場合は、電波塔の方角確認や取付け方向の調整などがうまくできずに、感度不足で地上放送が映らなくなるなどトラブルの原因になります。
下に紹介するような代表的な事例には十分注意しておきましょう。
強度不足
アンテナ設置時の強打が足りないと、台風や強風の影響で破損したり、アンテナの向きが変わってしまう原因となります。また、屋根上の設置などでは耐荷重を越えた取付けによって接合部分が破損することもあります。
配線などの不備
配線に不備があると、テレビが映らないことの原因になります。また、部屋によって状態が違うといったことが起こりえます。アンテナから分配器、分配器から各部屋への配線など、すべての配線は適切でないといけません。
設置箇所の誤り
地デジアンテナを屋根裏や室内の閉所に設置した場合、後からの増設やテレビの配線を抜くなどの作業ができなくなってしまう可能性があります。受信可能得エリアといっても、スペースに余裕があるのかどうかはきちんと確認しておきましょう。
自力設置時の事故
アンテナを自分で設置されるときにアンテナの取付け状態の問題だけでなく、慣れない作業になりますのでけがの原因になることもあります。屋根から足を踏み外してしまったりなど、高所での危険作業になりますので、充分に気をつけましょう。
関係各所への問題
アンテナの設置位置に配慮しないと、近隣の敷地内に自宅のアンテナが入り込むなどのトラブルに繋がることがあります。また、マンションなど賃貸物件では、設置工事の許可、費用負担といった点も必ず大家さんや管理会社に確認しておきましょう。
最近のブームのDIYで取り付け工事の代金を浮かせるために自分で設置工事を行う方も多いですが、そのようなときはトラブルも起きやすいので、きちんと考えるようにしましょうね。
水平器なしのテレビアンテナ設置、100均グッズでの補強、電波の強度を高めようとアンテナを2本取付けるといった工事は、アンテナの破損や電波の相殺といった問題に繋がるうえ、やはりテレビアンテナの工事は危険な工事なのでできれば専門の工事業者に依頼するというのがおすすめだというのが業者側の本音です。
まとめ
このページで紹介した内容のまとめです。これからテレビアンテナを設置しようとするときの参考にしてください。
地デジ以外の放送形式でも可能かもしれないので検討する
月額料金はかかりますが、専門チャンネルも楽しみたいときは、光回線を利用した光テレビがお得だったり。自治体がケーブルテレビを引いていて、それで地デジ放送もみることができる場合など、地デジ以外の放送形式で可能で、テレビアンテナの設置が現時点で必要ない場合もあります。
地デジアンテナを設置するときは事前準備も大切
テレビアンテナを設置する環境のチェックはもちろんテレビまでの配線などの室内のチェックもしっかりと行いましょう。また、アンテナケーブル、分配器、ブースターなどの機器についても事前に調べておくとよりよいでしょう。
自分で地デジアンテナを設置する作業はトラブルのもとになることもありかなり危険
業者が儲けたいというだけの理由ではないです。やはり素人が取り付けたアンテナは強度が足りない、向きが不適切などの問題から、破損やテレビが映らないというトラブルのもとになることが多々あります。さらに高所での作業になるため自分でテレビアンテナを取り付けるのはたいへん危険です。
できれば工事業者に依頼するのが確実
上記の内容と被りますが、工事業者はテレビアンテナの設置などについてはプロですので、事前の準備から取付けにいたるまで、いろいろな環境整備などをきちんとしてくれます。自分の家庭の状況に応じた取付けやアンテナ選びなどの助言も役に立つと思いますので、工事業者に依頼するのがやはりおすすめです。